胃がんは様々な要因から発生するとされていますが、なかでも、ピロリ菌とその持続感染から引き起こされる萎縮性胃炎が、胃がんの強力な危険因子であることはご存じのとおりです。ピロリ菌抗体価とペプシノゲン検査の組み合わせからなるABC分類により、個々が胃がんにかかる可能性が高いのかどうか判定できるとされていますが、この点について、統計学的な手法を用いて検討した報告はありませんでした。そこで、今回、福岡県久山町で継続中の長期間の追跡調査の成績を用いて、検討を行いました。