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機関紙(Gastro-Health Now)
- 第70号 検診間隔の設定:胃内視鏡検診の検診間隔は延長できるか
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帝京大学 医療技術学部 看護学科
濱島 ちさと
本文より … 2015年に国立がん研究センターから公表された「有効性評価に基づく胃がん検診ガイドライン2014年度版」により胃内視鏡検診が推奨され、翌年には厚労省の指針改訂に至りました。ガイドラインでは、胃内視鏡検診は50歳以上を対象とし、検診間隔は2年となっています。…韓国では大規模データベースを用いて、胃内視鏡検診の症例対照研究を行い…検診間隔を2年に設定した場合でも、54%の死亡率減少効果が認められ…、4年以上に延長した場合でもその効果は継続することがわかりました。我が国で行われた症例対照研究でも…胃がん診断日から遡ること3年以内に1度でも胃内視鏡検診を受診した場合…有意な胃がん死亡率減少効果を認めました。…胃がん発症リスクについては、国内研究のメタ・アナリシスが行われています。ヘリコバクターピロリ抗体陰性、ペプシノゲン法陰性であるいわゆるA群に比べ、いずれかが陽性であるBCD群では胃がんリスクが増加することが示されています。…内視鏡検診は従来のX線検診よりも感度が高く、より早期のがんを発見することができます。…X線検診よりも検診間隔を延長しても、死亡率減少効果が得られることが知られています。…リスク層別化を内視鏡検診に応用することが考えられています。背景リスク別の検診間隔を設定し、リスク別に検診間隔を延長できるかを検証する、AMEDが全国規模で行われています。…リスクの層別化はこれまでの血清診断だけではなく、内視鏡診断、ピロリ菌除菌歴、個人の背景要因(年齢、家族歴、喫煙など)を考慮し、内視鏡検診に応用可能な新たなリスク層別化を検討しています。
- 第69号 岐阜県における検診車を用いた集団胃がん内視鏡検診の取り組み
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JA岐阜厚生連岐阜西濃医療センター岐北厚生病院
足立 政治
本文より … JA岐阜厚生連は8病院を有する県下最大の医療組織であり、今までにも検診事業などの予防医学に積極的に取り組んでいるが、その一環として国内3台目となる経鼻内視鏡を搭載した検診車を整備した…光源装置は富士フイルムメディカル社製Advancia HDで、23本の細径スコープ(EG-580NW2)を装備している。医療スタッフは最寄りのJA岐阜厚生連病院に勤務する日本消化器内視鏡学会専門医および内視鏡センター看護師を中心に配置…2017年度から導入した山県市(個別検診と検診車による集団検診の併用実施)では受診率は5.0%台から11%台へ飛躍的に向上し、がん発見率や陽性反応的中度は胃X線よりも胃内視鏡が高く、精度の高い検診が実践出来ていた。…今後の課題…メリハリのある政策)が求められる。次に内視鏡検診に係るスタッフ不足である。現在の画一的な対象者設定は改め、ピロリ菌感染の有無による胃がんリスク層別化などによりハイリスク対象者を絞り込んで検診を行うことが重要である。…検診体制広域化(市町村単位でなく都道府県主導の検診体制)による自治体間格差の是正、医療資源の偏在の是正である。我々の検診車による巡回胃内視鏡検診は、この点において非常に有用、…結語:我々の活動は、胃がん内視鏡検診の導入を躊躇する自治体が抱える問題である「内視鏡医不足」、「読影医不足」そして「煩雑な検診体制確立」を同時に解決しうる取り組みである。今後もこのシステムを広く普及させることで医療過疎地区の検診活動の一助となり, 全体での胃がん死亡率減少に貢献したい。また今後、続々と全国で胃内視鏡検診車が展開されることを強く期待している。
- 第68号 内視鏡検査におけるAI(人工知能)のこれから
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ただともひろ胃腸科肛門科 理事長
多田 智裕
本文より … ディープラーニングと高性能化したコンピュータが加わったことにより、第4次産業革命ともいわれるAI革命が始まり、…2015年には、AIは人間を上回る画像識別能力を手に入れ、…2017年1月に内視鏡AIの研究開発を始めました。…胃がんを検出するAIシステムを2018年1月世界で初めて報告し、その検証用静止画における感度は6mm以上の胃癌に対して98.6%でした。…2019年3月…胃がん検出AIが検証用動画においても92.2%の感度であることを世界初で報告、…同年1月、世界初の食道がん検出AI論文、…2017年9月AIメディカルサービスを創業、2021年度中に第一弾の胃がん鑑別AIを上市できるところ。…日本を代表する100以上の医療機関と共同研究を実施しており、質量ともに世界トップクラスのAIの学習に必要なデータを収集・活用し…胃がん…食道がん…大腸のポリープ検出と消化管全てをカバーできるような内視鏡AIを順次上市していく予定。…現場の実情を把握した上での地道な作業の積み重ねの上に実現する…内視鏡AIは、アイデアの目新しさよりも、それをやりきる粘り強さ、根気強さによって世界初の成果に繋がった。…内視鏡AIは患者、医師、医療機関の誰にとってもWin-Winのプロダクトであると同時に、全世界の内視鏡現場で近い将来当たり前のように使われるのもそう遠くない。…内視鏡AIの実用化が進めば、がんの見逃しリスクの低減や、医師の負担軽減、さらには患者の予後改善が期待できる。内視鏡AI研究開発は日本が世界をリードしており、日本発の内視鏡AIが世界の患者を救うようになる日も近い。
- 第67号 胃がんの死亡統計から考える胃がん対策
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京都先端科学大学 健康医療学部
渡邊 能行
本文より … ・・・約5万人と横ばいであったわが国の胃がん死亡者数もようやく減少に転じた・・・現在では65歳以上の高齢者が胃がん死亡の9割近くを占めている・・・これからの胃がん対策・・・高齢者の胃がん死亡者数が増えて、若年世代の胃がん死亡者数はむしろ減少していることは望ましい推移である。出生コホート分析で示したような若年世代での胃がん死亡率の減少はヘリコバクタ・ピロリ菌感染率の減少に大きく依存していることに加え、生活環境や食習慣の変化、診断と治療といった医療の進歩、そして部分的には胃がん検診の影響もあった推移と推察されるが、この推移をさらに推進すること・・・働き盛りの40歳代や50歳代の胃がん死亡者を現在以上に減らす必要があること・・・40歳代や50歳代の胃がんをかかりつけ医の健康管理として濃密に計画的に管理すること・・・高齢者の胃がん死亡に対しては、特に全胃がん死亡者の約1/4を占める余命も比較的長い65-74歳の前期高齢者をターゲットとした取り組みが必要である。以上、世代の現状に応じた、アクセントを変えた取り組みをすることが肝要であり、地域や職域において、いわゆるorganized screeningを推進する必要がある。
- 第66号 ラテックス法による抗Helicobacter pylori 血清抗体化測定の診断精度の検討
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東京大学医学部附属病院 予防医学センター 看護師
高橋 真美
本文より … 血清抗Helicobacter pylori(H. pylori)抗体検査試薬は、栄研化学の「Eプレート‘栄研’H.ピロリ抗体II(E-plate)」が広く用いられていますが、陰性高値に該当する症例へ配慮が 必要な点、多数の検体処理に向かない点で、自動分析装置で短時間に多くの検体処理を可能とする汎用性が高いラテックス法に切り替える動きが加速しています。・・・今回、H. pylori 感染診断の血中抗体測定試薬のスタンダードであるE-plate を対照に、ラテックス法(「LZテスト‘栄研’H.ピロリ抗体(栄研L)」、「LタイプワコーH.ピロリ抗体・J(和光L)」)両者の診断精度を検討しました。・・・上部消化管内視鏡検査を実施した899名・・・年齢の中央値は43歳・・・抗H. pylori 抗体価のカットオフ値は、添付文書通り、E-plateと栄研Lでは10 U/ml以上を、和光Lでは4 U/ml以上を陽性とし、また、日本ヘリコバクター学会による注意喚起の内容を踏まえEplateでは3 U/ml以上を陽性とした検討も併せて行いました。・・・キット間での不一致率の検定において、栄研LはEplate10との間に有意差を認めず、E-plate3とは有意差を認めました。また、E-plate3に比べ、栄研Lの陽性一致率や内視鏡的H. pylori 感染診断に基づく感度は有意に低く、偽陰性率・偽A群率は有意に高値でした。一方、和光Lは感度・偽陰性率・偽A群率のいずれもEplate3と有意差を認めませんでした。
- 第65号 偽陰性胃癌 ーAIの活用も含めてー
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がん研有明病院 消化器内科
平澤 俊明
本文より … 胃がんリスク層別化検査と胃がん内視鏡検診の全国的な普及に伴い、さらなる胃癌の早期発見、早期治療が求められる時代となった。胃癌の早期発見に最も有用な検査が内視鏡検査であることは疑う余地はないが、内視鏡検査にも一定の頻度で見逃し、つまり“偽陰性”が存在する。…第一の原因として、胃内の不充分な観察があげられる。…次に胃癌の認識の問題がある。…この胃癌の検出能力は医師によって大きな開きがある。…機械学習、ディープ ラーニングの技術革新により、ここ数年でAIの能力は飛躍的に進化した。AIの得意な分野は画像認識であり、この領域ではすでに人間の能力を超えていると言われている。…このプロトタイプのAIは6mm以上の胃癌を98.6%の感度で検出した。…胃癌を検出する感度、特異度は、AIは58.4%、87.3%であり、内視鏡医は31.9%、97.2%であった。…病変が画面内に写り込んでからAIが認識するまでに要した時間はわずか1秒(中央値)であった。…胃全体が網羅的に観察されたかどうかを確認するAIも開発されており、観察漏れによる胃癌の見逃しを減らす効果が期待される。…内視鏡診断をサポートするAIは偽陰性癌の対策に有効なツールとして有望視することができる。
- 第64号 対策型胃がん検診における胃がんリスク層別化検査のゲートウェイとしての有用性
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マールクリニック横須賀 院長
水野 靖大
本文より … ・・・・内視鏡検査が個人の胃がんを発見する上で、現在最も優れた検査であることに異論を唱える消化器科医はいないと思うが、・・・・内視鏡検査の前にリスク検査を行うと対象が集約される。横須賀市の場合、受検者のうち46%がB, C, D群なので、精密検査として内視鏡検査を行う数は全受検者の半分以下に抑えられる。この集約された対象に精検として行われる内視鏡検査の陽性反応的中率は1.38%である。仮に、1次検診として内視鏡検査を行う場合の陽性反応的中率は、今回のがん発見率に近似するはずなので0.48%となる。リスク検査で対象を適切に集約すると、一次検診として最初から内視鏡検査を行う場合に比べて約3倍効率的な(つまりコストは節約でき、マンパワーは温存できる)検査になる。さらに、B, C, D群の全てにおいて陽性反応的中率は、いずれもがん発見率を上回っている・・・・私が考える胃がん検診はこうだ。まずはより若年で低侵襲的に広くピロリチェックを行う。陽性者には内視鏡を行った後に除菌を行い、その後は粘膜の萎縮の程度に合わせた間隔で内視鏡検査を行っていく。陰性者に対しては、あるいは対策型検診としての内視鏡検査は不要かもしれない。
- 第63号 ピロリ感染血清診断薬試薬(キット)の選択範囲が拡大しました。ラテックス法の選択と運用上の留意点
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認定NPO法人 日本胃がん予知・診断・治療・研究機構 理事
伊藤 史子
本文より … H. pylori 抗体測定試薬には測定原理の異なる酵素免疫測定法とラテックス免疫比濁法(以下ラテックス法)によるものがあり 現在、試薬メーカー3社がそれぞれ測定原理の異なるキットを販売しているので6種類キットが流通しています。ラテックス法は汎用機で短時間に大量の検体を測定できるので低コストであり、急速に市場を広げています。・・・・6試薬の同時測定の結果・・・・現感染の精度は栄研Eおよび栄研Lにおいてカットオフ値が添付文書と乖離していた。・・・・これまでのいずれの研究成績からも和光およびデンカ製試薬には陰性高値は認められない。以上の研究結果から、当NPOとしては、ABC検診の一次スクリーニングにはラテックス法の試薬としてLタイプワコーH.ピロリ抗体・J および H.ピロリーラテックス「生研」を推奨します。・・・・検査機関が試薬を変更する場合には事前にユーザーへの連絡が不可欠です。検診の実施主体が受診者に通知する結果通知には、ABC(D)E群判定、検査の実測値、検査値の判定基準、キット名を記入することが必須事項となります。・・・・検査値は胃がんリスク判定を左右します。検査機関が適切な試薬を用い、正しい検査結果を得るための精度管理は極めて重要です。「検診は受診者動向も含め生きて動いているもの」です。検診の実施主体、委託医療機関等関係者による検診検討会等を開き、定期的に検診の実施状況や結果を評価することで事業の円滑な運営と質の維持が可能になります。
- 第62号 わが国から胃がんを撲滅するための戦略
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北海道医療大学
浅香 正博
本文より … 胃がんはわが国で年間5万人が亡くなっており、全がん中死亡者数で3番目となっている。現在では日本における胃がんの98%がピロリ菌によって引き起こされていることが明らかになってきており、一言で言えば胃がんの大半はピロリ菌によって引き起こされる感染症といってよい。…わが国の胃がんの撲滅において重要なのは、ピロリ感染胃炎の総括班を厚労省に設置して、胃がん撲滅の司令塔としての役割を果たしてもらうのがよいと考える。その方策として、ピロリ感染胃炎を五類感染症に指定してもらう。次いでピロリ菌検査の無料化を行い、胃炎医療コーディネーターを育成するという三つの施策を提案したい。この施策により、ピロリ感染胃炎の診断、治療へと住民を導くこと可能と思われる。わが国のピロリ感染胃炎対策をどの地域でも同じように受けられるようにすることが重要である。この提案は肝炎対策と比較すると費用がほとんどかからず、肝炎対策以上の効果が期待される可能性が高い。
- 第61号 AIを活用した胃がんリスク層別化と新たな胃がん検診法の提案
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名古屋大学大学院医学研究科 消化器内科学
藤城 光弘
本文より … 極めて効率的なリスク層別化法であるが、HP 除菌例の増加による偽A群の増加の流れは避けられず、今後はABC検診法を進化させた検診法の開発を模索する必要がある。近年、AIの消化器内視鏡分野への発展は目覚ましく、胃がん診療においても様々な検討が開始されている。13,584枚の胃がん内視鏡画像を用いて、畳み込みニューラルネットワークによる深層学習で開発されたAIは、2,296枚のテスト内視鏡画像のすべてを47秒(1枚あたり0.02秒)で診断し、胃がん診断の陽性反応的中度30.6%、感度92.2%であったことが報告されている。・・・内視鏡検査においては、リアルタイムに内視鏡画面上にがんが疑われるところをアノテーションしてもらうAIが活躍し、がんの存在診断をアシストしてくれるものと思われる。
- 第60号 統計から見た がんのリスク層別化の可能性
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国立がん研究センター がん対策情報センター がん統計・総合解析研究部
片野田 耕太
本文より … 胃がんについては、ピロリ菌抗体検査(Hp)とペプシノゲン値検査(PG)の組み合わせを用いたABCD群別に、生涯累積リスクを算出した結果が報告されている。…A群、B群、C群、およびD群の生涯累積胃がん罹患リスクは、男性でそれぞれ2.4%、10.8%、26.7%、および35.5%、女性でそれぞれ1.2%、5.5%、13.5%、および18.0%である。…特定の部位のがんのリスクがこれほど大きくなることは、ピロリ菌による胃がんリスクの大きさを物語っている。…死亡率で同様に男女別生涯累積リスクを算出した結果であり、男性でA、B、C、D群それぞれ0.8%、3.6%、9.0%、および12.0%、女性でそれぞれ0.4%、1.7%、4.2%、および5.7%である。…男女とも除菌後のリスクは一つ下の群(B群の場合A群、C群の場合B群)のリスクより高いままである。除菌後の胃がん発症リスクの減少効果は、萎縮性胃炎の有無などによって効果が異なることが指摘されている。リスク層別による胃がん予防を実装してゆく際の課題として、年齢や胃粘膜の状態などによる条件について、除菌による効果を最大化する方策を検討することが必要だと考えられる。
- 第59号 H.ピロリ-ラテックス「生検」の胃がんリスク判定の層別化における有用性
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東京大学医学部附属病院 消化器内科
権頭健太
本文より … デンカ生研株式会社のLatex法を用いた検査試薬、H.ピロリ-ラテックス「生研」(Denka Ltx)に関して は、E-plate(Cut off値10)と比較した我々の先行研究において十分な精度が確認されたが、近年検診におい てE-plateのCut off値を3U/mlにするべきという議論があり、今回E-plate(Cut off値3)と精度の比較を行っ た。また、そのうえで胃がんリスク判定の層別化において、Denka Ltxが十分な精度を有しているか検討を 行った。‥‥血清抗HP抗体検査試薬Denka Ltxは、内視鏡画像所見によるHP感染診断を基準とした場合、E-plateと比 較してHP感染診断の精度に有意差を認めず、また、HP感染診断・ABC法で層別化を行った各群間で累積 胃がん発症率に有意差を認め、ABC検診での胃がんリスク判定の層別化における有用性が示された。
- 第58号 厳密なピロリ菌診断に基づくピロリ(Hp)抗体6キット同時測定評価
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青山クリニック(胃大腸内視鏡/IBD)理事長・院長
青山伸郎
本文より … 今後、簡便なラテックス法へ急速に移行すると考えられるので、現在本邦で使用可能な抗体の的確な評価が急務であり、…3社、先行法とラテックス法の抗体価分布を比較したところ、W-SとW-L、D-E とD-Lの間には各々有意な抗体分布差を認めなかったが、未感染で3U/mL未満になる割合が E-E 95% とE-L 81%と既報9) 同様有意な差を認めた…E-L法=「ラテックス法LZテスト‘栄研’H. ピロリ抗体」ではE-E法と異なった解釈をする必要がある。すなわち栄研のキット使用時にはどちらのキットを使用しているのかの確認が必須である。…未感染に対するRUT陽性現感染の精度は3社のうち栄研の2法は、ROC(受信者動作特性曲線)値とコマーシャルのCut off(添付文書)と乖離していた。各々のキットCut off未満のRUT陽性現感染(=いわゆる陰性高値)は、E-E 10%、E-L 12%存在したが(=陰性高値あり)他の4キットではいずれも約2%にとどまった(=陰性高値なし)…。抗体は直前の抗菌作用薬剤に影響を受けず採血で簡便に測定できるので検診には非常に有用だが、全員除菌時代になり、除菌はRUT,UBT,便抗原などのリアルタイムの感染状態を評価できる検査で現感染を確認して行うべきである。抗体単独で行ってはならない。
- 第57号 胃癌リスク評価ツールの作成とその検証~久山町研究における胃がんの疫学調査より~
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九州大学 衛生・公衆衛生学、病理機能内科学
飯田真大
本文より … 1988年(昭和63年)に久山町健診を受診した40歳以上の住民のうち、胃がんや胃切除の既往がない2,444人(男性1,016人、女性1,428人、平均年齢58歳)を14年間追跡した成績を用いて、胃がん発症予測モデルを作成しました(モデル作成コホート)。 14年間の追跡期間中に90人(男性66人、女性24人)が胃がんに罹患しました。 胃がん罹患と関連する危険因子について多変量解析を用いて解析した結果、統計学的に有意水準を満たしたのは年齢、性、H. pylori抗体とペプシノゲン検査の組み合わせ(ABC法)、HbA1c、喫煙の5項目でした。
- 第56号 胃がんリスク層別化検査を導入した胃がん検診の費用対効果の推定
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新潟医療福祉大学 医療経営管理学部医療情報管理学科
齋藤翔太
本文より … 胃がん検診対象者の状態遷移を反映したマルコフモデルを構築し、胃内視鏡検査のみによる胃がん検診(胃内視鏡検診)と胃がんリスク層別化と胃内視鏡検査を組み合わせた胃がん検診(ABC検診)の2通りについて患者予後のシミュレーションを行った。・・・コホートシミュレーションの結果、40歳集団に対する胃内視鏡検診の期待費用と期待生存年が276,561円、25.50年であるのに対し、ABC検診は128,970円、25.55年であった。リスク層の構成比が異なる50歳集団、60歳集団の全てにおいてもABC検診は生存年を延長しつつ、胃がん関連医療費を削減した。
- 第55号 胃がん検診の現状と問題点
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公益財団法人早期胃癌検診協会 理事長
榊 信廣
本文より … 胃がん検診ガイドライン2014 年度版では対策型胃がん検診には認められなかった が、内視鏡検診の質を保つためにも胃がんリスクを考慮した絞り込みは不可欠である のは言うまでもない。JPHCのコホート研究でも胃癌発症に深く関与する因子は年齢と H.pylori感染であることが報告されており、現実的対応として胃がんリスク層別化検 査(ABC検診)を併用した内視鏡検診が望まれる・・・H.pylori 感染者が年々減少し ていることは広く知られているが、胃がん発症リスクが極めて低いA群が既に職検診 対象者の3/4を占めるという実態を、胃がん検診においても無視はできない。特に胃 がん内視鏡検診において、胃がんリスクを考慮した絞り込み、すなわち胃がんリスク 検診の不可避であることを強調しておきたい。
- 第54号 ラテックス免疫比濁法及び化学発光酵素免疫測定法を用いた血清Helicobacter Pylori抗体の有用性
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品川胃腸肛門内視鏡クリニック
望月 暁
本文より … 胃がんリスク層別化検査(ABC分類)では、抗Helicobacter pylori(Hp)抗体とペプシノゲン(PG)法がともに陰性であるA群は、一般的にはピロリ菌感染のない健康的な胃と判定されているが、既感染例や現感染例も一定の頻度は含まれており、いわゆる「偽A群」が存在する。血清抗Hp抗体測定は、「Eプレート栄研H.ピロリ抗体Ⅱ」(E-plate抗体)が頻用されているが、陰性高値(3.0-9.9U/ml)の場合は現感染例や既感染例が相当数含まれるため、判定時に注意が必要とされる。今回、和光純薬工業発売の血清HP抗体、ラテックス免疫比濁法を用いた「LタイプワコーH.ピロリ抗体・J」(Wako Lxt抗体)、および、化学発光酵素免疫測定法を用いた「スフィアライトH.ピロリ抗体・J」(Wako CLEIA抗体)の有用性について評価し、偽A群について検討したので報告する。
- 第53号 高崎市におけるLタイプワコーH.ピロリ抗体・Jを用いた胃がんリスク層別化検査(ABC分類)の運用法
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医療法人和泉会 乾内科クリニック 院長
乾 正幸
本文より … 近年、Eプレートのような専用測定装置を必要とせず、他の生化学検査と同じ汎用測定装置で簡便かつ安価に測定できるラテックス免疫比濁(LIA)法を原理とする血清Hp抗体検出キットとして、LタイプワコーH. ピロリ抗体・J(富士フイルム和光純薬)、H. ピロリ-ラテックス「生研」(デンカ生研)、LZテスト‘栄研’H.ピロリ抗体(栄研化学)が使用できるようになった。自施設でのLタイプワコーH. ピロリ抗体・Jの試験的研究結果に基づき、高崎市では2016年度より胃がんリスク検診(ABC分類)に用いる血清Hp抗体検出キットをEプレートからLタイプワコーH. ピロリ抗体・Jに変更した。今回は、自施設での検証を踏まえ、ABC分類2016年度改訂版2)に準じた「LタイプワコーH.ピロリ抗体・Jを用いた胃がんリスク層別化検査(ABC分類)の運用法」を報告する。
- 第52号 地域で長年実践された胃内視鏡検診の成果
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長崎みなとメディカルセンター市民病院 消化器内科
本田 徹郎
本文より … 胃がん死亡率減少効果の科学的根拠が示されつつある胃内視鏡検診は有効性評価に基づく胃がん検診ガイドライン(2014年度版)において対策型胃がん検診として推奨されたこともあり各地域でその導入が開始されている。長崎県上五島地区は1996年より対策型胃がん検診に内視鏡検査が導入された先駆的な自治体であり、2004年以降は完全に内視鏡検診に移行し現在においても継続されている。今回、長年にわたり地域で実践されてきた胃内視鏡検診の成績を報告する。
- 第51号 佐賀県における若年者からの胃がん撲滅プロジェクト
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佐賀大学医学部小児科 未来に向けた胃がん対策推進事業センター
垣内 俊彦
本文より … 胃がんの大きなリスク要因の一つは、ピロリ菌の感染です。2014年にWHO(世界保健機関)は「胃がんの主な要因はピロリ菌であり、胃がんの80%はピロリ菌による」と報告しました。胃がんを予防するためには、ピロリ菌の感染予防が確実に実施できない現況の中では、感染が確認された場合はピロリ菌を除菌することが肝要です。 新たな胃がん予防の手段として、若年者へのピロリ菌感染検査および除菌が全国各地で始まっています。ピロリ菌感染後なるべく早期に除菌することが、胃がん抑制効果を高めることが判明しています。佐賀県でも平成28年度から、県内すべての中学校・特別支援学校の中学3年生を対象にピロリ検診を開始しました。ピロリ菌の感染検査から除菌、除菌判定までを佐賀県からの全額公費助成でおこなうもので、都道府県単位での実施は全国初のことで、注目を集めています。
- 第50号 小さな町の5年間の「胃がんリスク層別化検診(ABC検診)」の取り組み
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小笠原内科消化器科クリニック 院長
小笠原 実
本文より … 北海道の福島町は人口 4,500人以下の津軽海峡に面した小さな町で、胃がん標準化死亡比(SMR)は男性が 153.2、女性は 101.9 で、ともに全道平均(男性93.6、女性90.6)を大きく上回っているため、町の保健福祉課は 2012年(H24年)から胃がんリスク層別化検診( ABC検診)を導入した。胃がん検診率・精密検査(精検)受診率および胃がん発見率などを5年間にわたって検討したので報告する。
- 第49号 鎌倉市での胃がん検診と今後の課題
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鎌倉市医師会 副会長
山口 泰
本文より … 当市の胃がん検診は従来、5年ごとに医療機関で行われる直接撮影の個別検診と、それ以外の年齢時に行われる外部委託による間接撮影の集団検診がX線検査で行われて来た。個別検診が行われた最終年付近の平成24、25年度を見ると、6千人弱の市民がバリウムを飲み10人前後の胃がん患者が発見されていた(平成26年度は集団検診のみ)。胃がんの発見率は0.1%強と低迷し、もう少し効率のよい胃がん検診ができないかと、市とも検討し、厚生労働省の「がん検診のあり方に関する検討会」で胃がん検診の検査項目として胃内視鏡検査を加えるとの提言が行われる前であったこともあり、平成27年度より胃がんリスク検診(ABC検診)を鎌倉市独自事業として行なっている。
- 第48号 新たな胃がん検診 導入評価報告
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社会医療法人神鋼記念会 神鋼記念病院健診センター長
木村 秀和
本文より … 神戸製鋼所健康保険組合(以下、神鋼健保)で従来行っていた胃がん検診は、定期健康診断に合わせて胃部X線間接撮影を行う方法で実施しており、受診率は毎年約8割と高かった。しかしながら、胃がん・食道がんによる被保険者の死亡はほぼ毎年発生していた。そこで、胃がんの早期発見率を高めることにより胃がん死亡をなくしていける検診方法について、神鋼健保・事業主・実施医療機関とともに見直しを行った。
- 第47号 胃がんリスク層別化検査(ABC分類)これからの課題
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認定NPO法人 日本胃がん予知・診断・治療研究機構 事務局
本文より … 2016年9月「ABC分類運用ワーキンググループ(代表世話人・井上和彦)」は、ABC分類におけるEプレート‘栄研’H.ピロリ抗体IIの判定基準を従来の10U/mlから3U/mlに引き下げることを提案しました。判定基準の変更で「A群問題(A群に、胃がん有リスクのピロリ菌現感染者、感染既往者が混在する問題)」の解決に一歩近づくものの、現在検診現場では過渡期に伴う混乱が生じているようです。今号では、日ごろNPOに寄せられる質問に回答しながら今後の課題を整理します。
- 第46号 町田市胃がんリスク検診(ABC検診)の現状
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町田市医師会 公衆衛生副担当理事 玉川クリニック院長
関 盛仁
本文より … 町田市は人口42.8万、高齢化率25.7%、東京都多摩南部の住宅都市である。毎年男性100人、女性50人、計150人程度が胃がんで死亡している。推定される罹患者数は毎年400人ほどであろうか。 2009 – 2013年度の胃X線検査による胃がん検診は、毎年の受診者数約3000人、受診率2%に過ぎず、発見胃がんは1 – 6人で、胃がん発見率は0.12%、市の決算額からは、胃がん発見1人当たり費用は約380万円であった。精密検査費用を1件16390円とすると、それを含めての1人当たり費用は424万円である。
- 第45号 ピロリ菌抗体価・ペプシノゲン検査の組み合わせは胃がん罹患の予測に有用 -久山町研究から-
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九州大学大学院医学研究院 病態機能内科学
池田文恵
本文より … 胃がんは様々な要因から発生するとされていますが、なかでも、ピロリ菌とその持続感染から引き起こされる萎縮性胃炎が、胃がんの強力な危険因子であることはご存じのとおりです。ピロリ菌抗体価とペプシノゲン検査の組み合わせからなるABC分類により、個々が胃がんにかかる可能性が高いのかどうか判定できるとされていますが、この点について、統計学的な手法を用いて検討した報告はありませんでした。そこで、今回、福岡県久山町で継続中の長期間の追跡調査の成績を用いて、検討を行いました。
- 第44号 胃がんのリスク層別化について
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国立がん研究センター 社会と健康研究センター 予防研究部
笹月 静
本文より … がん予防策・検診には利益とともに不利益も存在するということは忘れられがちです。いずれも健康人に提供されるものである以上、不利益は最小限でなくてはなりません。がんの予防・危険因子に関するエビデンスが蓄積されることにより、確立した要因から、がんのリスクをその高低で分類できるようになってきました。近年では胃がんにおいてはピロリ菌感染およびペプシノーゲン値に基づくいわゆるABC分類が注目されています。 これまでにABC分類とその後の胃がん罹患との関連について検討した前向き研究は4件あり、これらを統合したメタ・アナリシスによるとA群を基準としたときのB, C, D群の胃がん罹患の危険度はそれぞれ4.47倍 (95%信頼区間: 1.83-10.03)、11.06倍 (4.86-25.58)、14.78 倍(6.46-38.21)でした。
- 増刊号 (ABC分類)2016年度改訂版 胃がんリスク層別化検査の提案
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一般財団法人涼風会健康官営センター・涼風会旭ヶ丘病院
井上和彦
本文より … 2015年6月に日本ヘリコバクター学会から「Hp抗体が陰性であっても低値でない場合(Eプレート‘栄研’H.ピロリ抗体Ⅱでは3U/mL以上10U/mL未満)は胃がんリスクがないと判定しないで下さい」と注意喚起された。 受診者が不利益を被らないように、現状にあった新たなABC分類の運用法を早急に示す必要があり、栄研化学株式会社の後援により、学会などの団体を母体としない「ABC分類運用ワーキンググループ」を立ち上げた。そして、ABC分類におけるHp抗体の判定基準の見直しを含め、今後の運用法などについて検討した。協議した内容についてオープンフォーラムを開催し、広く意見を頂戴したうえで、新たなABC分類の運用法について提案する。
- 第43号 人間ドック上部消化管内視鏡検査におけるABC検診ー特にA群胃癌についてー
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富士重工業健康保険組合 太田記念病院
中村 哲之
本文より … 胃癌早期発見を目指すスクリーニング検査(上部消化管X線透視(UGI)・上部消化管内視鏡(EGD))の普及と生活環境の改善(ピロリ菌(Hp)除菌、減塩、禁煙等)により、近年、本邦における胃癌の罹患率・死亡率はともに減少傾向にあるが、2011年の悪性新生物罹患率では男性1位・女性2位、2014年の同死亡率は男性2位・女性3位であり、いまだ高位を占めている。 2014年に改訂された“ 有効性評価に基づく胃がん検診ガイドライン ”では、新潟県・鳥取県の症例対照研究や韓国のコホート内症例対照研究等で、EGD検診による胃癌の死亡率減少効果が示されたことにより、胃内視鏡検査の推奨グレードが“ I(対策型検診では推奨しないが、任意型検診では適切な説明に基づき個人レベルで検討する)”から“ B(対策型検診・任意型検診としての実施を推奨する)”へ変更された。
- 第42号 ラテックス免疫比濁法を用いた新しい血清Helicobacter pylori抗体キットの有用性
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乾内科クリニック
乾 正幸
本文より … 血清Helicobacter pylori (Hp) 抗体測定は簡便で非侵襲的なHp感染診断法であり、胃がんリスク(ABC)検診にも用いられています。日本国内では日本人株由来の血清Hp抗体検出キットが適していると言われており、今まではEプレート‘栄研’H. ピロリ抗体Ⅱ(栄研化学)(以下、Eプレート)が汎用されてきました。Eプレートのカットオフ値は10.0 U/mLですが、最近では10未満の場合でもHp 現感染やHp 既感染のことがあることもわかってきました。つまり、本来はHp 未感染であるはずのABC検診におけるA群の中にもHp 現感染やHp 既感染が混入しているということであり、ABC検診における由々しき問題となっています。そのため、日本ヘリコバクター学会ではEプレートで3以上10未満(陰性高値)となった場合は他のHp 検査を考慮するよう注意喚起を出しています。
- 第41号 ヘリコバクター・ピロリ感染がなぜ今問題なのか -若年時からの胃癌予防を考えて-
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医療法人協和会第二協立病院 院長
福田能啓
本文より … ヘリコバクター・ピロリの感染率が減少している。しかし、胃癌による死亡者数は男女ともに相変わらず高いままで推移している。高齢化が進み、団塊の世代が60歳を越えるにつれて、この世代からの胃癌発症が増加してきている。すなわち、幼少期に感染したヘリコバクター・ピロリが胃粘膜に炎症を起こし続けて、50-60年経った時期に胃癌を発症しはじめると考えると理解しやすい。ヘリコバクター・ピロリに感染するとほとんどの場合、自然に除菌されることはなく、胃潰瘍や十二指腸潰瘍などの病変を発症させない場合でも、慢性活動性胃炎は持続し、萎縮性胃炎、腸上皮化生を含めた胃癌発生母地を形成する。加えて、明らかな萎縮性胃炎が出現していない若年者に、スキルス胃癌を発生させる「リンパ濾胞性胃炎」、いわゆる鳥肌胃炎が注目されるようになってきた。
- 第40号 大田原市(栃木県)における胃がんリスク(ABC)検診について -3年間の総括と運用について-
- 増山胃腸科クリニック 院長 増山 仁徳
- 第39号 宮崎市 胃がんリスク検診(ABC検診)の現況
- 宮崎市郡医師会成人病検診センター 尾上耕治
- 第38号 品川区胃がんリスク検診2年間の報告
- 荏原医師会胃がんリスク検診検討委員会代表 瀬底正彦
- 第37号 目黒区胃がんリスク(ABC)検診データベースに基づく血液検査値の解析(第一報)
- 認定NPO法人日本胃がん予知・診断・治療研究機構 伊藤史子
- 第36号 胃がん検診の終わりの始まり
- 東京医科大学消化器内科学分野 後藤田卓志
- 第35号 内視鏡による胃がんリスク評価 ~ 胃がん予防対策を含めて
- 北海道大学病院光学医療診療部 加藤元嗣
- 第34号 食道がんリスク検診(フラッシングと飲酒・喫煙の問診によるリスク評価)
- 国立病院機構久里浜医療センター 臨床研究部長 横山 顕
- 第33号 北里大学病院・北里大学東病院における胃がんハイリスク検診(ABC検診)
- 北里大学医学部消化器内科学・北里大学病院健康管理センター 竹澤三代子
- 第32号 藤枝市の新しい「ピロリ菌にがんリスク判定」検診について
- 志太医師会 検診担当理事 花岡 明宏
- 第31号 横須賀市における胃がんリスク検診について
- 横須賀市医師会胃がん検診担当理事、中央内科クリニック院長 松岡 幹雄
- 第30号 胃がんリスク(ABC、胃炎)検診をめぐる最近の話題
- 認定NPO法人 日本胃がん予知・診断・治療研究機構 副理事長、 乾内科クリニック院長(高崎市医師会) 乾 純和
- 第29号 ピロリ菌感染症の学校検診への導入
- 地方独立行政法人長野県立病院機構 長野県立須坂病院内視鏡センター 信州大学医学部消化器内科 赤松 泰次
- 第28号 西東京市医師会における胃がんハイリスク検診
- 西東京市医師会公衆衛生担当理事/西東京市消化器医会 永田 靖彦
- 第27号 H.pylori 胃炎に対する適用拡大の意義と問題点
- 国立国際医療研究センター 国府台病院 上村 直実
- 第26号 ヘリコバクターピロリ除菌後の胃がん
- 北海道大学病院 光学医療診療部 間部 克裕
- 号外 認定NPO法人になりました
- 第25号 ヘリコバクターピロリ菌感染胃炎への除菌療法の保険適用拡大による経済効果
- アスクオオワダ代表 乾内科クリニック 大和田 進
- 第24号 メタボもがんも同時に克服しましょう
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伏見医師会副会長 古家医院院長
古家 敬三
特定健康診査に併せて行う胃がんリスク検診(ABC検診)の有用性
- 第23号 胃がんを遠ざける生活習慣
- 国立がん研究センター/がん予防・検診研究センター 予防研究部 津金 昌一郎
- 第22号 ABC分類、A群をめぐる問題
- 第21号 ピロリ菌ってどんな細菌ですか?
- 杏林大学医学部第三内科 高橋 信一
- 第20号 世界初の経鼻内視鏡専用検診車の活動報告
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池田病院・附属健康管理センター副院長 外科・内視鏡科
池田 聡
~一次検診・出張型人間ドックからABC検診の二次検査まで~
- 第19号 ピロリ菌感染の分子疫学
- 大分大学医学部環境・予防学講座/ベイラー医科大学消化器内科 山岡 吉生
- 第18号 「胃がんリスク検診で地域の胃がん死亡を減らしましょう」
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NPO法人 日本胃がん予知・診断・研究機構
伊藤 史子
~もし、あなたの町でリスク検診を採用しようとすると~
- 第17号 ピロリ菌はいかにして胃の細胞をがん化するのでしょうか
- 東京大学大学院医学系研究科・微生物学分野 畠山 昌則
- 第16号 わが国からの胃がん撲滅をめざして
- 北海道大学大学院消化器内科 浅香 正博
- 第15号 ABC検診と経鼻内視鏡検査を組み合わせた新しい胃がん検診
- 東京医科大学病院内視鏡センター 河合 隆
- 第14号 新潟市における胃がん内視鏡検診について
- 県立がんセンター新潟病院 小越 和栄
- 第13号 早期胃癌に対する内視鏡治療
- 慶應義塾大学医学部腫瘍センター 低浸襲療法研究開発部門 矢作 直久
- 第12号 血液検査で胃の”健康度”(胃がん危険度)がわかります
- 川崎医科大学総合臨床医学 井上 和彦
- 第11号 胃がん検診対象の血清によるプレ・スクリーニング
- 神戸薬科大学医療薬学研究室 水野 成人
- 第10号 新ガイドラインによるピロリ菌除菌の最前線
- 杏林大学医学部第3内科 高橋 信一
- 第9号 胃がんの死亡統計から考える胃がん対策
- 京都府立医科大学大学院医学研究科 地域保健医療疫学教授 渡邊 能行
- 第8号 住民は血液検査で胃がんの発症リスクを知ることを望んでいます
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伊藤労働衛生コンサルタント 事務所長(元目黒区保健所長)
伊藤 史子
住民検診に胃がんリスク検診を導入しよう
- 第7号 任意型(人間ドックなどの)内視鏡検診で胃がんの死亡率が減少しました
- 国家公務員共済連合会 横浜栄共済病院 細川 治
- 第6号 何を選択しますか? あなたの胃がん検診
- 越谷市医師会 胃癌大腸癌検診委員会 藤田 安幸
- 第5号 H.pylori 除菌による胃がん予防は どこまで可能か?
- 北海道大学大学院消化器内科 病院長 浅香 正博
- 第4号 血清ペプシノゲン値測定による新しい除菌判定法
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浜松医科大学臨床研究管理センター 准教授
古田 隆久
ペプシノゲンI/II比の除菌前後の変化率によるヘリコバクター・ピロリ除菌判定方法について
- 第3号 これまでの胃がん検診、これからの胃がん検診
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高崎市医師会 がん対策・検診委員会
乾 純和
胃がん検診改革、高崎医師会の挑戦
- 第2号 胃がん予防のためのピロリ除菌療法
- 国立国際医療センター 内視鏡部 上村 直実
- 第1号 胃がんハイリスク検診ってなあに?
- 設立準備号 力をあわせて日本の胃がん対策を変革しましょう!
書籍
- 胃がんリスク層別化検診(ABC検診)
- ~胃がんを予知・予防し、診断・治療するために~ 認定NPO法人 日本胃がん予知・診断・治療研究機構 理事長 三木一正編,南山堂(東京),2019,p1~234
http://nanzando.com/books/21281.php - 胃炎をどうする? 第2版
- ABC胃がんリスク層別化で 内視鏡で X線で -検診・診療・予防- 三木一正 編, 日本医事新報社(東京),2017,p1~267
- 胃炎をどうする?
- 血清ABC検診で 内視鏡で X線で -検診から対策まで- 三木一正 編, 日本医事新報社(東京),2015,p1~239
- 胃がんリスク検診(ABC検診)マニュアル・改訂第2版
- ~胃がんを予知して予防するために~
認定NPO法人 日本胃がん予知・診断・治療研究機構 編,南山堂(東京),2014,p1~233
http://www.nanzando.com/books/42062.php
- 胃がんリスク検診(ABC検診)マニュアル ―胃がん撲滅のための手引き―
- NPO法人 日本胃がん予知・診断・治療研究機構 編, 南山堂(東京),2009, p1-71