小さな初期の胃がんの内視鏡診断において白色光観察の検出と診断は困難であり、NBI(Narrow Band Imaging:狭帯域光観察、オリンパス)併用拡大内視鏡観察が胃がん診断の正診率の上乗せ効果がある…NBI併用拡大内視鏡における胃がん診断の正診率の向上…NBI併用拡大内視鏡診断における内視鏡医の技量差が挙げられ、AIなどの更なる診断技術の開発が必要…胃疾患におけるAI診断の対象には、胃炎の診断、H.pylori 感染診断、病変の拾い上げ、胃がんの質的診断・深達度診断など多岐にわたり、国内外から数多くの研究報告…自施設では株式会社AIメディカルサービスと共同研究を行い、NBI併用拡大内視鏡画像を学習データとしてAIを活用した内視鏡画像診断支援システムを用いて、NBI併用胃拡大内視鏡AI画像診断支援システムを開発…教師画像として5574枚…のNBI併用胃拡大内視鏡画像を用いて、CNNモデル(ResNet-50)にディープラーニングの手法で学習させ、AI画像診断支援システムを構築…検証用画像は、教師画像とは全く異なる時期の2300枚…のNBI併用胃拡大内視鏡画像を使用し、癌か非癌かの鑑別診断に関して…正診率98.7%…感度98%…特異度100%…陽性的中率100%…陰性的中率96.8%…であり、既報中で最も精度の高いシステムを開発…HeatmapにてAI画像診断支援システムがどの領域に注目していたかを解析…表面微細構造よりも微小血管構築像に注目…内視鏡医の診断に近い可能性が考えられ…今後は…胃拡大内視鏡AI画像診断支援システムのリアルタイム診断に関する多施設共同前向き研究を計画しており、実用化につながることを期待しています。