H. pylori 感染状態は、感染の既往がない未感染 (uninfected)、現感染(currently infected) に加えて除菌治療後( post-eradication)の3カテゴリーに分類…linked-color imaging(LCI ; 富士フイルム)によるH. pylori 感染の内視鏡AI診断…LCIは消化管粘膜の赤色領域の彩度差・色相差を拡張する画像強調内視鏡で、炎症や粘膜萎縮の診断に有効…上部内視鏡検査を受診した395名(未感染; 141、現感染; 138、除菌後; 116)を前向きに登録…スクリーニング検査において内視鏡の反転操作で胃体部小弯を観察し、白色光(white light imaging: WLI)とLCIの静止画像を連続撮影…6639枚の白色光(WLI)学習画像と、6248枚のLCI学習画像を生成し、WLIに適応したAI(WLI-CAD)と、LCIに適応したAI(LCI-CAD)をそれぞれに試作…AI診断の精度評価には、学習用画像と重複しない120名(未感染、現感染、除菌後を各 40)の検査動画を使用…H. pylori 感染診断についてLCI-CADは、WLI-CADよりも優れた成績を示し…LCI-CADの正診率に注目すると、H. pylori 未感染は84.2%、現感染は82.5%、除菌後は79.2%で…AI(LCI-CAD)は、十分な経験を積んだ内視鏡医と同等の成績であることが判明…将来このシステムが進化すれば胃のサーベイランスやがん検診の有効性を高める可能性がある。