ピロリ菌の発見、内視鏡の進歩によって、胃がんを克服できる時代がきています。
現在、胃がん検診は死亡率減少効果が証明されている点で、従来のレントゲン検診が奨励されていますが、消化器診療の現場ではすでに内視鏡が主流です。しかし厚生労働省は胃内視鏡検診による胃がん死亡率減少効果が十分には得られていないという理由で、内視鏡検診を推奨していません。胃がんのリスク診断として常識となっているピロリ菌検査も、また、簡便・安全・迅速性と早期胃がんの発見に有効であることが実証されているペプシノゲン法も、同様に推奨されてはおりません。胃がん予防を目的としたピロリ菌の除菌療法も保険適応になっていません。
がん検診は、有効性の証明には大規模な調査と長い時間を要します。もちろん有効性、すなわち検診による死亡率減少効果を証明していくことは大切なことです。しかし、それを待っていては、現在生きている人たちに、医学の進歩の福音がもたらされないのです。
今、多くの自治体では胃がん検診として、逐年のレントゲン検診を続けていますが、特に都市部では受診者の減少、固定化が問題になっています。
胃がんに関しては、日本消化器病学会、日本消化器外科学会、日本がん検診・診断学会、日本胃癌学会、日本消化器内視鏡学会、日本消化器がん検診学会、日本ヘリコバクター学会など、多数の学会において議論の場があります。しかし、学会での議論だけでは、その実りを国民には十分に届けることはできません。
我々は学会と連携し、学会で得られた成果を、現在を生きる人たちに速やかにもたらすことを目的として、「日本胃がん予知・診断・治療研究機構」の設立を決意しました。
「日本胃がん予知・診断・治療研究機構」では次の4点を日本の胃がん対策として普及させることを目標としています。
1) ピロリ菌検査とペプシノゲン法による胃がんハイリスク検診を普及させる。
2) リスクに応じた胃がん内視鏡検診を普及させる。
3) ピロリ菌感染者に対する適切な除菌療法を普及させる。
4) 検診で発見される早期胃がんに対する内視鏡治療を普及させる。
我々は「日本胃がん予知・診断・治療研究機構」を通じて、胃がん診療の進歩の恩恵を速やかに国民に、そして世界にもたらすべく、情報発信し、関係省庁や自治体、団体に働きかけて参ります。
一人でも多くの方々に、「日本胃がん予知・診断・治療研究機構」の趣旨にご賛同いただけることを心より願っています。
なお、「日本胃がん予知・診断・治療研究機構」、2008年8月20日、東京都より特定非営利活動法人(NPO)として認証されました。
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